• interview #01

    バルテスグループ
    バルテス・ホールディングス株式会社 代表取締役会長 兼 社長
    バルテス株式会社 代表取締役会長

    田中 真史

    profile1962年生まれ。高校卒業後、中小ソフトハウスにソフトウェアエンジニアとして就職し、4年間SE/PGとして従事。その後フリーランスを経て、1990年にソフト開発会社を設立し、代表取締役に就任。約15年間経営を続けた後に事業譲渡。ソフトウェアテストのプロ集団の必要性を実感し、2004年4月にバルテス株式会社を設立、代表取締役社長に就任。その後もグループ経営を推進し、2023年10月、バルテス・ホールディングス株式会社 代表取締役会長 兼 社長に就任。現在はグループ全体を見渡し、事業戦略と組織成長を牽引している。
    • section #01

      「AIを活用したサービス開発」と
      「教育」で、次の
      10年を切り拓く

      バルテスは創業から20年以上「人の力」でソフトウェアテストを支えてきました。しかし、今後は同じやり方だけでは確実に限界が見えます。少子高齢化でIT人材が不足する中、人に依存したビジネスモデルでは持続的な成長は見込めません。だからこそ、かねてより注力してきた「“メーカー”として自社でツールを開発し、サブスクリプションモデルで収益基盤をつくる」という取り組みに加え、今後はAIを積極的に活用することが不可欠だと考えています。

      現在、バルテスでは自社サービスとして開発・販売をおこなっているローコードテスト自動化ツール「T-DASH」やテスト管理ツール「QualityTracker」といった既存ツールへのAI導入を進めるとともに、新たなAIテスト設計ツールの開発を推進しています。現在開発中のこのツールは、仕様書を読み込ませるだけで自動的にテストケースを生成し、それをT-DASHやQualityTrackerと連携させることができます。テスト設計から実行、不具合分析、レポート作成に至るまでを一貫しておこなえるフルパッケージを目指しており、他社製品と比べても極めて包括的な取り組みとなっています。

      また、社員に対してもスキルチェンジを強く求めています。AIや生成AIの特性を理解し、顧客への提案にまで活かせなければ、これからの時代についていけません。そのため、自社独自の資格制度や社内研修制度「バルゼミ」といった教育の仕組みをさらに充実させ、社員一人ひとりが学び続ける文化を醸成しています。

      AIに置き換えられるのではなく、AIを活かして生産性を高め、新しいサービスを生み出せるような人材を育てていく。それが、私たちが次の10年を切り拓くために必要なことだと考えています。

    • section #02

      個性豊かなグループ各社の
      力を結集し、
      さらなる飛躍を目指していく

      2023年10月にバルテスをホールディングス化したのは、単に事業会社を束ねるためではありません。それぞれの会社を独立した存在として位置づけ、早期に目指しているプライム市場で通用する企業へと成長させる狙いがありました。M&Aを進める中で、グループ会社を単なる子会社として括るのではなく、個々の強みを最大化する仕組みを作りたかったのです。経営管理の機能を担うホールディングス体制とすることで、資本政策、ガバナンス、人材育成を一段と引き上げ、グループとしての競争力をさらに高めることができると考えています。私が会長職に就いたのも、より俯瞰的な視点でグループ全体をリードし、未来を描くための選択でした。

      グループ会社にはそれぞれ固有の強みがあり、その成長を期待しています。

      バルテス・イノベーションズ株式会社は、かつてモバイル分野を中心に事業展開してきましたが、現在は顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する事業を展開しています。2024年11月に代表取締役社長に就任した外山は、前職で大手ITベンダーの子会社社長として大幅な事業拡大を実現した実績の持ち主です。その経験を活かしてバルテス・イノベーションズをさらに飛躍させてくれることを期待しています。

      株式会社アール・エス・アール(RSR)は広島・東京・福岡に拠点を構え、T-DASHやQualityTracker などバルテスのツール開発のほか、バルテスが直接対応しきれないエリアの案件を担うことで売上に貢献しています。今後は地方拠点としての強みをさらに発揮し、地域の垣根を超えて全国で案件を開拓し、人材育成にも取り組むことで、グループ全体の成長を力強く支えてくれることを望んでいます。

      株式会社ミントは金融領域の運用・保守に強みを持ち、バルテスにとっても重点分野である「金融」において大きな可能性を秘めています。今後の展開によって金融業界での存在感をさらに高めてくれることを願っています。

      株式会社シンフォーは証券・FX関連のパッケージを持つ会社であり、金融系顧客との親和性が高い点が魅力です。既に協業が始まっており、今後はその取り組みをさらに加速させることで、双方の強みを活かした新しい価値を市場に提供していけると考えています。

      タビュラ株式会社はUX/UIに強みを持ち、システム開発からデザインまで一気通貫で提供できる体制を備えています。すでに国内有数の企業との契約も進んでおり、開発力とデザイン力を兼ね備えた存在としてグループ全体のサービス価値を高めてくれると確信しています。

    • section #03

      既存顧客との関係を
      さらに深めることで
      「バルテスのファンづくり」を推進

      グループの中核事業を担うバルテスにも、まだまだ大きな伸びしろがあります。
      具体例を挙げると、近年の「営業体制の強化」が象徴的です。役員体制を刷新し、経験豊富な営業責任者を迎え入れたことで営業の厚みが増し、さらに中途で入社した営業職の社員も次々と成果を上げています。また「ユーザー会」を開催して直接交流を深めるなどの新しい施策の導入により既存顧客との関係はさらに強固になり、ファンづくりの動きが加速しました。
      加えて2025年7月には、グループの持続的成長を見据えて田邊をバルテス株式会社の代表取締役社長に任命しています。経営のバトンを託すことで、私自身は会長としてグループ全体を牽引しつつ、田邊にはバルテス単体のさらなる成長を推し進めてもらいたいと考えています。

      私が目指すのは「お客様がファンになり、そのお客様がまた別のお客様を紹介してくれる」状態を作ることです。新規開拓はもちろん重要ですが、既存顧客を逃さず信頼を拡大していくことの方が効果的で、成長スピードも速い。現場で貢献しているエンジニアやプロジェクトマネージャー(プロジェクトの計画から実行、完了までの一連の工程を統括する責任者)と営業が一体となり、グループ全体でお客様との関係を築く。その流れをさらに強化していきたいと考えています。

      私自身はせっかちな性格なので、3年以内にはプライム市場上場を実現できる数字を作りたいと考えています。現状では時価総額や営業利益などの条件はまだ整っていませんが、AIを事業に実装できれば大きな武器になります。既存のメンバーから特命チームを編成して研究開発を進めていますが、今後はAIに精通した外部人材の採用も不可欠です。人材獲得競争は激しく、同業他社も力を入れている領域ですが、バルテス独自の魅力を発信することでAI人材に選ばれる会社を目指していきます。

      プライム上場は単なる目標ではなく、あくまでグループの持続的成長を支える通過点です。数字の裏にある「信頼」と「実績」を積み重ね、社員とともに誇れるステージへ進みたいと思っています。

    • section #04

      バルテスのビジネスモデルを
      「面白そう!」と思えたら、
      きっと活躍できる
      素養があるはず

      バルテスグループで働く社員には、資格取得や「バルゼミ」といった教育機会を積極的に活用してほしいと考えています。特に「教える文化」を大切にし、社員同士が講師となって知識を共有することで、組織全体の底上げにつながります。自ら学び、自ら発信する人材が増えるほど、会社の未来は強くなるはずです。

      新卒で入社する方には、まず「バルテスのビジネスモデルってなんだか面白そう!」と思って飛び込んでもらえれば十分です。ソフトウェアテストという業界は、外から見ると仕事内容が分かりにくい部分もありますが、入社後に実際の現場で学ぶことで少しずつ理解が深まっていきます。教育カリキュラムや研修体制はしっかり整っていますので、安心して挑戦してほしいと思います。好奇心と学ぶ意欲さえあれば必ず成長できますし、その過程で仲間と切磋琢磨しながら自分のキャリアを築いていけるはずです。

      年々第三者テストの重要性が広く認知されるようになり、ありがたいことにバルテスは、今も数多くの案件をご相談いただいています。ただ、人材が不足しているためにお受けできない案件があるのも事実です。だからこそ、AIと人の力を融合させながら社会に必要とされ続ける企業を目指し、共に歩んでくれる仲間を心から待っています。